親権争い⋯大切なのは子供の幸せ

子供

夫婦が仲良く付き合っていたとしても、ある時から夫婦関係が破綻することがあります。たとえば、どちらかが不倫をした場合です。それ以外にも、借金の問題で別れることがあるかもしれません。離婚をした場合には、様々な問題が噴出するでしょう。そのうちの一つが親権になります。

親権とは、言うならば子供の面倒を見る権利です。子供といっても成人している場合には、自立可能になるためこのような権利関係の問題が生じることはありません。そのため、子供が成人をしてから離婚を選択する夫婦もいるわけです。

普通は、離婚をすれば夫婦が同じ家に住むことはありません。そのため、子供が両親のうちのどちらかについていかなければならないわけです。この時、親権を持っている方に子供がついていくことになります。日本では、8割が母親についていくことなるわけですが、例外的に父親についていく子供もいます。たとえば、母親がほかの男と出会い家族を捨てて出て行ってしまった場合などです。この場合には、父親が子供を成人まで育てるしかありません。

では、どちらも親権が欲しい場合にはどのように考えたらいいでしょうか。一般的には話し合いをして決めることになりますが、話し合いをしても決まらないこともあるかもしれません。この場合には、間に裁判所が入ることになります。その時には、裁判所がある基準に従って決めることになります。

まず一番に考えなければならないことは、子供がどちらについていった方が幸せになれるかです。そのためには、これまでの養育状況を見ておくことが必要です。一般的な日本の家庭では母親が子供を育てることになります。当然多くの家庭で母親が子供を育てていますが、今までそのような履歴があれば母親が権利を獲得することになるわけです。

ただし、今まで母親が見ていたとしても今後の状況を鑑みたとき父親に任せた方がいいと判断した場合には父親が子供の面倒を見ることになります。子供がまだ15歳未満の時には、両親の意向で決めることも少なくありません。しかし、子供が15歳を超えている場合には子供の意見を汲んでいきます。10歳ぐらいでも、子供の意見が反映される場合も少なくありません。

それ以外では、別れた後の財政状況によって変わってくるケースもあります。たとえば、今まで母が子育てをしていた場合であっても別れた後は働き口がなさそうな場合には、母親に親権を与えてしまうと子供が困窮してしまう可能性も否定できません。この場合には、働き口を見つけて子育てが出来る事を証明できれば母が子育てをする権利があるといえるでしょう。

このように、様々な条件を加味してどちらに親権を与えれば問題が生じにくくなるかを検討します。そのため、これから離婚を考えている場合には、少しでも有利になるように条件に合わせておくことが必要です。特に金銭面の問題があると不利になりやすいため、十分に注意をするべきでしょう。