元の鞘に戻る。復縁率は約1割

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日本の離婚の割合は今や3組に1組と年々上昇傾向にありますが、一方では縒りを戻すカップルも少なくないです。復縁率は約1割といわれていますから、10組に1組は縒りを戻して再び一緒になっている計算です。ちなみに離婚件数は年間約21万件にもなるので、約1割というのは思いの外大きな数字だといえるでしょう。

縒りを戻す切っ掛けはカップルによりますが、例えば別れて離れて暮らして寂しく感じたり、経済的な負担が増して生活が難しくなったなどの理由があります。他にも、親権を失った人が子供と一緒に暮らしたくなったり、不倫や浮気を反省して復縁したいと願うケースもあるようです。

縒りを戻すには原因を作った相手を許し、受け入れることが前提となるでしょう。つまり、寛容で人を許すことができたり、別れても良好な関係を保てる人ほど縒りを戻しやすいといえます。また寂しさを埋めることができず縒りを戻すしかなかったり、離婚を絶望するほど後悔している人も、再び一緒になりやすいと思われます。

これは婚姻ではなく恋愛の数字ですが、恋愛における復縁には性差があって、女性は約2割ですが男性はそれ未満です。それから年齢が上がるほど縒りを戻す人が増える傾向で、同時に男女の差も開く傾向にあります。離婚の場合は経済的に自活できていない、1人で子育てが難しいといった女性が縒りを戻しやすいようです。

逆に自立していたり子供がおらず交友関係が広くてモテる人は、元の夫の元には戻りにくいと考えられます。元の鞘に収まるには相応の理由や切っ掛けが必要ですから、どうしても戻りたい、あるいは戻らなくてはいけない理由がなければ復縁はないでしょう。

親の介護などを切っ掛けによりを戻すケースはあるでしょうが、そういったケースを含めても元に戻れる割合は約1割に留まります。結局のところ、復縁には離婚の原因を作ったり切り出した側の変化が不可欠で、考えを改めたり元の鞘に戻りたいと思わなければ実現は不可能です。

更に、他に魅力的だったり結婚したいと思えるほどの人がいない、他の誰と比べても元パートナーがベストという結論に至ることも、元の鞘に戻る為の条件になるでしょう。いずれにしても、一度離婚したカップルが元の関係に戻るのは難しく、お互いに縒りを戻したい気持ちがないと絶望的です。

一方が元に戻りたくても相手が拒めばそれまでですし、根気よく説得しようとしても、しつこいと思われてしまえば説得のチャンスすら失ってしまいます。だからこそ別れは慎重に検討して判断すべきですし、元に戻りたいと思うなら最初から別れない方がいいわけです。

別れてから戻ろうとするよりも、別れないように努力する方が遥かに楽なので、安易に戻れると思って別れを切り出したり受け入れないのが賢明です。とはいえ人の心は変わるものですし、一度離れた方が相手のことがよく見えてやはり一緒が良いと思うカップルもいるでしょう。

約1割というのは一見すると小さい数字ですが、このようにいくつもハードルを乗り越えた末にようやく到達できるのが復縁ですから、実は案外高い数字と捉えることもできます。