都会と田舎の離婚事情

離婚

日本は、昔に比べると離婚する夫婦が増えてきています。この離婚する夫婦の傾向を見ていくと、時代によって違いがあることがわかるでしょう。昔は、家の制度が色濃く残っておりそう簡単に離婚することができない夫婦も多かったわけです。そして、女性は相手を選ぶことができない部分も変わりました。特に戦前であれば、家の名前を残すために結婚したと言うことがあります。

たとえお互いが好みでなかったとしても、結婚せざるを得なかった事情がありました。特に長男の場合には、家を残すために何が何でも結婚しなければならなかったといえます。その一方で、単に時代によっての違いがあるだけでなく田舎と都会でも違いがあることも知っておかなければなりません。

都会と田舎では、どちらが離婚しやすいかと言えばどちらともいえない部分もありますが、わずかながら都会のほうが別れやすいといえます。その理由の1つは、世間の目があまりないからです。例えば東京都内や大阪府内の住宅地に住んでいる人の多くは、隣近所の人は親戚ではありません。

また他人だったとしても、それほど深い関係は無いはずです。町内会で何かを取り組むと言うケースも少なく、とにかくお互いに干渉しにくい部分があるわけです。そうすると、知らない間に分かれていたとしても特に問題ないわけです。変な噂が立つわけでもなく、そういうこともあるよねといった感じで見られることが少なくありません。

これに対して田舎の場合はどうでしょうか。例えば地方のほうに行くと、いまだに近所付き合いが非常に濃い所もあります。先祖代々の土地などを持っていると、そう簡単に別れることはできません。夫婦関係のいざこざが、家の問題に発展する事はできるだけ避けなければならないといえます。そのため、別れる場合であってもかなり後ろめたさがあると言えるでしょう。それが抑止力になっている可能性もありますが、果たして本人たちにとってそれが良いことなのか悪いことなのか判断しかねます。

別れることを避けるために必要な事は、昔から我慢と言われていますが現代人はそれだけでは納得できない部分があります。無理して我慢して婚姻関係を維持する必要がないと考えるからです。そこで、都会においても田舎においても、離婚を避けるためにはお互いの気持ちを考えながら生活をすることが大事になるといえます。

この関係は、夫婦関係にとどまらず友人関係や親子関係そして兄弟関係にも同じことが言えるでしょう。お互いが自分自身に対してわがままになり自分中心の考え方をすると、人間の関係がこじれることが多いです。

夫婦の場合、2人の距離が他の人たちに比べて近い分不満が濃く出るだけで、結局人間関係である以上はどのような関係であっても円満を維持するならばあまり自我を強く出してはいけないといえます。そして相手の気持ちを考えて言葉をかけること、行動することができていればいざこざが起きる可能性は低いでしょう。当然ながら、2人が別れる可能性も少なくなります。