「離婚時の年金分割制度」の説明に入る前に、簡単ですが年金に関するおさらいをしたいと思います。年金はとても複雑でわかりにくい制度なため、全ておさらいすることはできませんが、「離婚時の年金分割制度」にかかわる基本的な用語だけ説明します。
※下記表のうち が離婚時の年金分割制度に関わる部分です。
年金の種類
公的年金
国が運営している年金
企業年金
企業が従業員の福利厚生のために加入している年金
私的年金
民間の保険会社等が販売している金融商品
公的年金の種類
国民年金
全ての年金の基礎となる年金。20歳~60歳までの方は加入することが法律で義務付けられている。「基礎年金」とも呼ばれる。いわゆる「1階部分」
厚生年金
厚生年金の適用事業所に勤める者が加入する年金。国民年金に上乗せして支給される。いわゆる「2階部分」
共済年金
公務員が加入する年金。国民年金に上乗せして支給される。いわゆる「2階部分」
被保険者の分類
第1号被保険者
国民年金のみに加入している者。自営業者など
第2号被保険者
厚生年金(主にサラリーマン)、共済年金(公務員)に加入している者
第3号被保険者
第2号被保険者の配偶者
受給資格(老齢年金)
国民年金
保険料納付済期間と保険料免除期間の合計25年以上あること
厚生年金
国民年金の受給要件を満たし、厚生年金の被保険者期間が1ヶ月以上あること
共済年金
国民年金の受給要件を満たし、共済組合員として1ヶ月以上の期間があること
※厚生年金・共済年金に加入していれば、国民年金に加入しているものとして扱われます